海外に商品を送るとき、多くの人は料金表から見ます。 ところが2025年から2026年にかけて、宛先国の制度が続けて変わりました。
そのため今は、料金より先に「その宛先に、その方法で差し出せるか」を確認する順番になります。 安く送れる方法を選んだつもりでも、窓口で引き受けてもらえないことがあるためです。
この記事では、日本郵便・税関(財務省)・ヤマト運輸・eBay Japan の公式ページで確認した内容を整理しました。 料金・条件・補償額は、確認日を添えて載せています。
この記事の位置づけ
先に、この記事がどういう立場で書かれているかを明示します。
筆者はここで紹介する配送サービスを契約・利用していません。 そのため本記事は、公式ページと行政資料に書かれている内容の整理です。
- 料金・条件・補償額は、実際に各公式ページを開いて確認したものだけを載せています(2026年9月13日時点)
- 確認できなかった項目は「公式でご確認ください」と明記し、数値を推測で埋めていません
- 「送ってみた」「これが安かった」といった体験にもとづく評価は含みません
国際配送の条件は月単位で変わります。 日本郵便の差出可否早見表も「2026年9月2日現在」と日付つきで改訂されており、前回版は2026年6月26日現在でした。 本記事の数値を使う前に、各見出しに置いた公式ページで最新の状態をご確認ください。
関税・通関については、公的機関のページに書かれている手続きの事実のみを扱います。 個別の品物がどう扱われるかの判断は、所轄の税関窓口へお問い合わせください。
結論:宛先で決まる。料金表を見るのは次の手順
先に結論です。 「安い方法」は宛先と内容品によって変わり、料金表の比較だけでは決まりません。
| 宛先・状況 | 確認する順番 | 根拠となる公式情報 |
|---|---|---|
| 米国宛ての販売品 | 差出条件(指定郵便局・関税の事前支払い・DDP表示)を先に確認 | 日本郵便「米国宛て郵便物の引受再開に関するお知らせ」 |
| EU 8か国宛ての小口BtoC | 日本郵便が差出しを控えるよう案内している条件に当たらないか確認 | 日本郵便「EUの150ユーロ未満免税措置の撤廃について」 |
| 追跡が欲しい2kg以下 | 小形包装物ではなく国際エアパケットを検討 | 日本郵便「小形包装物」「国際エアパケット」 |
| 2kgを超える・急ぐ | EMS・国際小包・民間クーリエを比較 | 日本郵便「サービス一覧・比較」ほか |
| 補償を重く見る | 補償上限と保険付オプションの有無で選ぶ | 日本郵便「損害賠償制度」 |
押さえておきたい前提は4つです。
- 小形包装物は現在、記録(追跡)が付きません。 書留扱いは2025年12月31日で終了したと公式に案内されています
- 国際eパケットライトは2026年6月1日に「国際エアパケット」へ名称変更され、取扱いが全世界へ拡大しました
- SAL便は取扱いを停止中です
- 米国宛ては、内容品の価格と種別によって差し出せる郵便局が変わります
料金だけで選ぶと、追跡なしの方法を選んでしまったり、窓口で差し出せなかったりします。 順番を逆にしないことが、この記事でいちばん伝えたい点です。
発送方法の一覧と料金(日本郵便)
日本郵便の「海外に送る」ページには、荷物向けのサービスが6つ並んでいます。 EMS、クールEMS、国際エアパケット、小形包装物、国際小包、UGX(法人向け)です。 ここでは個人が使う4つを横に並べます。
サービスの基本仕様
| 項目 | 小形包装物 | 国際エアパケット | EMS | 国際小包 |
|---|---|---|---|---|
| 重量の上限 | 2kg | 2kg | 30kg | 30kg(国により制限が異なる) |
| 追跡 | なし(書留扱いは2025年12月31日で終了) | あり(国により提供されない場合あり) | あり | あり |
| 受け渡し | 通常郵便物として配達 | 受取人の郵便受箱へ投函 | 対面 | 対面 |
| 船便の選択 | 可 | 不可 | 不可 | 可(SAL便は停止中) |
| 補償の上限 | 損害賠償制度の対象に挙げられていない | 損害賠償制度の対象に挙げられていない | 申出がないものは2万円 | 重量別に11,160〜31,230円 |
補償の行について補足します。 日本郵便の損害賠償制度のページでは、対象となる郵便物が4種類挙げられています。 「書留扱いとした通常郵便物」「保険付とした手紙」「国際小包」「EMS」です。 小形包装物と国際エアパケットは、この4種類に含まれていません。
日本郵便はEMSを「世界120以上の国や地域に送れる、国際郵便で最速のサービス」と説明しています。 ただしこの「120以上」は取扱国の数であり、その時点で実際に引き受けてもらえるかは別の話です。 後述するとおり、米国宛てのEMSには条件が付いています。
料金(第4地帯=米国/2026年9月13日時点)
第4地帯は米国(グアム等の海外領土を含む)です。
| 重量 | 小形包装物(航空) | 小形包装物(船便) | 国際エアパケット | EMS | 国際小包(航空) |
|---|---|---|---|---|---|
| 100gまで | 830円 | 480円 | 1,200円 | — | — |
| 500gまで | 1,670円 | 800円 | 2,040円 | 3,900円 | — |
| 1.0kgまで | 2,720円 | 1,300円 | — | 5,300円 | 4,200円 |
| 2.0kgまで | 4,820円 | 2,200円 | 5,190円 | 7,900円 | 6,700円 |
| 5.0kgまで | — | — | — | 15,100円 | 14,200円 |
| 10.0kgまで | — | — | — | 27,100円 | 26,700円 |
EMSと航空扱いの国際小包の料金には、公式ページの注記のとおり特別追加料金が含まれます。 船便の国際小包は1.0kgまで2,600円、2.0kgまで3,300円です。
料金(第3地帯=オセアニア・北米(米国を除く)・中近東・ヨーロッパ)
| 重量 | 小形包装物(航空) | 小形包装物(船便) | 国際エアパケット |
|---|---|---|---|
| 100gまで | 510円 | 480円 | — |
| 500gまで | 1,230円 | 800円 | 1,600円 |
| 1.0kgまで | 2,130円 | 1,300円 | — |
| 2.0kgまで | 3,930円 | 2,200円 | 4,300円 |
第1地帯(アジア)の国際エアパケットは100gまで720円です。
追跡を付けると、いくら上がるのか
国際エアパケットの料金表には「国際エアパケットの料金表(国際特定記録料370円を含む)」と見出しに明記されています。 そして公式の2つの料金表を突き合わせると、差額が一致します。
- 第4地帯500g:小形包装物1,670円 / 国際エアパケット2,040円(差額370円)
- 第3地帯500g:小形包装物1,230円 / 国際エアパケット1,600円(差額370円)
つまり、追跡を付けるための上乗せは、この2点では370円でした。 ここが「安さ」を判断する分かれ目になります。 370円を惜しんで小形包装物を選ぶと、荷物の所在を追えず、未着の申し出にも答えづらくなります。
なお、通常郵便物に追跡を付ける書留の料金は460円と案内されています。 ただし小形包装物および物品を内容とする盲人用郵便物の書留扱いは2025年12月31日で終了しています。 また「国際小包」以外、船便に追跡サービスは付けられないと案内されています。
料金と日数は宛先や情勢で変わるため、日本郵便の料金・日数を調べるで都度確認する手順が安全です。
米国・EU宛ては、料金より先に「差出条件」を確認する
この記事でもっとも注意が必要な部分です。 米国宛てとEU宛ては、2025年から2026年にかけて条件が変わりました。
米国宛て:経緯を公式の発表どおりに並べる
まず、ここまでの流れを整理します。
| 時期 | 公式に案内されている内容 |
|---|---|
| 2025年7月30日 | 米国政府が大統領令を発表。国際郵便物の免税措置(デミニミス)を同年8月29日から停止 |
| 2025年8月27日 | 日本郵便が、内容品価格100USドル超の贈答品・販売品を含む米国宛て郵便物の引受を一時停止 |
| 2026年4月14日 | 条件付きで引受を再開 |
| 2026年7月24日以降 | 現行の差出条件が適用 |
現行の差出条件(日本郵便の案内)
| 内容品の価格 | 種別 | 差し出せる郵便局 | 関税の事前支払い | ラベルのDDP表示 |
|---|---|---|---|---|
| 100USドル以下 | 書状・はがき・印刷物・EMS(書類)、個人間の贈答品 | 全局 | 不要 | 不要 |
| 100USドル以下 | 上記以外(販売品など) | 指定郵便局のみ | 必要 | 必要 |
| 100USドル超〜2,500USドル以下 | すべての種別 | 指定郵便局のみ | 必要 | 必要 |
| 2,500USドル超 | すべての種別 | 指定郵便局のみ | 不要 | 公式の条件表に記載なし |
差出可否早見表はどう読むのか
2026年9月2日現在の公式「国際郵便物の差出可否早見表」で、米国は△(一部取扱い)です。 米国等宛ての通常郵便物の表では、記号が次のように分かれています。
| 種別 | 普通 | 書留 |
|---|---|---|
| 書状(定形・定形外)・郵便葉書・グリーティングカード | ◯ | ◯ |
| 盲人用郵便物・印刷物・航空優先大量郵便物(Dメール) | △1 | △2 |
| 小形包装物・国際eパケットライト | △1 | ー |
△1は「書類および個人間の贈答品で内容品価格が100USドル以下のものに限り引受可能」という意味です。 小包とEMSも、個人間の贈答品で100USドル以下のものに限ると注記されています。
ここで止めると誤読します。 同じ早見表には「当社がホームページで指定する郵便局では、国際郵便条件表に記載の特別な条件を満たす場合、SAL扱いを除く全ての郵便種別が引受可能です。」と明記されています。
つまり二段構えです。 一般の郵便局では△1の範囲に限られ、指定郵便局では条件を満たせば引受可能と案内されています。 「販売品は米国にまったく送れない」と書いている情報は、この例外を落としています。
読むときの注意点を3つ補足します。
- 早見表の書留欄が「ー」なのは、小形包装物の書留扱い自体が2025年12月31日で終了し、設定がなくなったためです
- 早見表は2026年9月2日現在も「国際eパケットライト」の名称のままです。2026年6月1日に「国際エアパケット」へ改称されているため、読み替えが要ります
- 「米国等」にはマーシャル、ミクロネシア、ミッドウェイ諸島、北マリアナ諸島、ウェーキも含まれます
関税の事前支払いと、20万円の分岐
関税の事前支払いの手段も案内されています。 推奨先として挙げられているのは、CBPが認証した事業者のうち、Zonos社のサービスと株式会社BERTRANDの「Ship&co」です。 ダッシュボードを使う場合は、日本郵便の料金後納の承認とクレジットカードの登録が必要と記載されています。
同時に日本郵便は、手続きへの関与について明記しています。 「これらの手続きそのものには関与しておらず、当社の責任範囲は国際郵便約款に基づく業務に限られます」との記載です。 手続きの主体は差出人側になる、という位置づけです。
金額の分岐もあります。 「内容品価格が20万円超(約1,250USドル超)となる場合、上記とは別に日本税関への輸出申告が必要となります」と案内されています。 円とドルの換算は例示であり、為替で動く点にご留意ください。
最新の条件と指定郵便局の一覧は、日本郵便の海外あて郵便のお知らせでご確認ください。
EU宛て:「差出しをお控えください」の案内がある
EU宛てにも、2026年に入ってからの変更があります。
2026年7月1日にEUが150ユーロの非課税限度額を撤廃しました。 これを受けて日本郵便は、次の条件にすべて当てはまる郵便物について「名あて国の税関および郵便事業体の判断によって、返送される可能性がありますので、差出しをお控えください。」と案内しています。
- 宛先がオーストリア・デンマーク・ドイツ・フィンランド・フランス・ベルギー・ポルトガル・ルクセンブルクのいずれか
- IOSS制度を利用する
- 内容品の合計額が150ユーロ未満
- 取引形態がBtoC(送り状作成時に内容品種別で「ネット販売品(通販)」を選択するもの)
あわせて「名あて国の税関および郵便事業体の判断による遅延・返送の場合、郵便料金の返還は行いません」とも記載されています。 返送された場合の送料は戻らない前提で考える必要があります。
もう1点、製品識別コード(PID)の話があります。 日本郵便は2026年8月3日の案内で、次の3点を示しています。
- BtoCで150ユーロ未満の貨物には、輸入申告のHSコードごとに3ユーロの関税が課される
- 内容品金額にかかわらず、すべてのBtoC荷物についてPIDの提出が強く推奨される
- 同コードの提出は2026年11月以降、必須となる見込み
提出できるPIDも列挙されています。 Merchant Product ID、Non-Standardised Manufacturer Product ID、Standardised Manufacturer Product ID(GTIN・EAN・ISBN等)です。
なお、IOSSの登録が要るかどうか、金額がどう扱われるかといった判断は、この記事の範囲外です。 公式の案内に書かれている差出可否の条件のみを扱っています。
差し出す前に済ませる手続き
料金を比べる前に、どの方法でも共通して必要になる手続きがあります。 ここでつまずくと、窓口で差し出せません。
1. ラベルは手書きでは差し出せない
日本郵便は「ラベルの準備・作成には、『国際郵便マイページサービス』のご利用が必要です。手書きのラベルでは送れません。」と明記しています。 はじめて送る前に、マイページの登録を済ませておく段取りになります。
2. 通関電子データ(EAD)の送信
EADは、差出人・受取人の氏名住所、内容品名、総重量、郵便物番号などを電子化し、事前に宛先国へ送信するデータです。 公式には「対象となる郵便種別の国際郵便物について、通関電子データの送信が無い場合は、差し出すことができません。」と案内されています。 EMS(物品)、国際小包、小形包装物、国際エアパケットなどが対象です。
3. HSコード類の入力
宛先によっては、HSコード、CNコード、TARICコードの送信が求められます。 日本郵便は次のように注意を示しています。
HSコード類を送信しなかった場合や誤ったコードを送信した場合は、現地税関の判断により郵便物の通関の遅れや返送、受取人さまにおける過大な関税の支払いなどの不利益が発生するおそれがあります
さらに、税関への申告の内容について「郵便料金の返還および損害賠償のご請求には応じかねます。」とも記載されています。 コードの分類が適切かどうかの判断は、所轄の税関窓口にご確認ください。
内容品名の書き方についても公式ガイドに例が出ています。 総称ではなく詳細な品名を求めており、「Toy」ではなく「Stuffed Doll」と入力する例が挙げられています。
4. 価格が20万円を超えるとき
税関(財務省)の「個人輸出通関手続」ページでは、郵便で送る場合の分岐が次のように案内されています。
| 内容品の価格 | 案内されている手続き |
|---|---|
| 20万円以下 | 税関への輸出申告は不要。「税関票符」(グリーンラベル)または「税関告知書」に必要事項を記入して添付し、配達郵便局に差し出す |
| 20万円超 | 税関への輸出申告が必要。日本郵便や他の通関業者に委任するか、差出人が自分で手続きを行うかを選び、配達郵便局の窓口で申し出る |
国際宅配便(クーリエ)を使う場合は「国際宅配便を利用した場合の通関手続は、通関業者が代行します。」と案内されています。
なお日本郵便の送り方ガイドには「インボイスは内容品の総額が20万円を超えるものを送る場合などに必要となります。」との記載があります。 ここでいうインボイス(内容品の明細)は、送り状に添える書類のことです。
日本郵便以外の選択肢と、その条件
日本郵便で差し出せない・条件が合わない場合の代替として、民間の配送会社やマーケットプレイス経由のサービスがあります。 ただし、それぞれ参入条件が付いています。
ヤマト運輸「国際宅急便」
公式に「世界200を超える国・地域に『ドア・ツー・ドア輸送』」と説明されています。 サイズの上限は3辺合計160cm以内・25kgまでで、60サイズから160サイズまでの区分と書類パックがあります。 3辺合計の大きさと実重量を比べ、大きい方のサイズ扱いになると記載されています。
見落とされやすい条件が2つあります。
- 依頼主か届け先の一方でも個人の場合、書類以外の荷物を扱えない国があります。 公式に挙げられているのは次の14か国です。中国・フィリピン・モンゴル・インド/カナダ・メキシコ/アルゼンチン・パラグアイ・ブラジル・ベネズエラ/ポルトガル・ロシア/カタール・サウジアラビア
- 禁制品が判明した場合、「禁制品手数料(36,828円(税込)/件)」を依頼主に請求すると明記されています
米国向けについては、デミニミス廃止後も国際宅急便で受け付けていると案内されています。 その際「インボイス上に各品物のHTSコード(米国関税分類番号)および材質、用途を英語で記載をお願いいたします。記載がない場合、輸入通関ができず貨物が米国内にて滞留する可能性がございます。」と注意が示されています。 関税等の諸費用は荷受人の負担と案内されています。 支払いが滞った場合は、強制返品や廃棄の可能性、費用の請求が依頼主に発生する場合があるとも記載されています。
責任限度額は「20万円/送状」、送り状に品物価格が明記されていない場合は「1kgあたり26SDR」とされています。
eBayで米国に売っている場合
eBay Japan は、2025年10月17日以降に発生した取引から条件を変えました。 日本から米国に発送する2,500米ドル(送料を除く)未満の商品は、DDPでの発送が必須です(全キャリア対象)。 基準は発送日ではなく「バイヤーが商品を購入した日(Date Sold)」です。
DDPは関税・税金がセラー側で処理される配送方式、DDUは通関時に発生してバイヤーに請求される方式と説明されています。 DDUを使った場合について、公式には次のように案内されています。
- 関税理由の商品未着ケースでeBayの介入が求められると「セラー不利(Seller fault)」で終了し、Defectが付与される(アピールしても削除できない)
- 関税に関するNegativeまたはNeutral Feedbackは削除対象外
- 継続的なDDU利用で販売制限(Selling Restriction)が適用される可能性がある
また「関税額分を別出品もしくは、外部決済などでバイヤーに請求することは、eBayポリシー上認められていません」と明記されています。 あわせてギフト偽装や過少申告などの不正行為は法令およびポリシー違反であるとも記載されています。 送料を安くする目的で申告額をいじる、という方向の工夫はここでは扱いません。
プエルトリコ、グアム、アメリカ領ヴァージン諸島などの米国自治区宛てもDDP必須とされています。
eBay SpeedPAK は、Orange Connex社が提供する配送サービスです。 「Ship via FedEx」「Ship via DHL」「Economy」の3種類があると案内されています。 Economyの対象は米国・イギリス・オーストラリア・EU加盟27か国で、8〜12営業日とされています。 差し出しは郵便局またはローソンへの持ち込みで、集荷は1集荷あたり平均10件以上が条件です。 料金表はOCアカウントの認証後、セラーポータルでのみ確認できるため、この記事には金額を載せていません。
UGX(ゆうグローバルエクスプレス)
日本郵便の法人向けサービスです。 公式に「UGXのご利用には、料金後納契約等の各種契約手続きが必要となります。お手続き・お問い合わせは、法人お客さま(個人事業主を含む)専用窓口よりお願いいたします。」と記載されています。
公式サイトに掲載されているドイツ・フランス宛ての運賃例は次のとおりです(契約が前提の条件付き運賃です)。
| 重量 | UGXプライム | UGX越境EC配送サービス | EMS |
|---|---|---|---|
| 2kg | 10,300円 | 6,695円 | 6,700円 |
| 5kg | 16,900円 | 10,985円 | 13,000円 |
| 10kg | 27,900円 | 18,135円 | 23,500円 |
FedEx・DHL・UPS の個人アカウント開設条件と、容積重量(大きな箱の割増)の計算方法は確認できていません。 今回の調査では、各社公式ページの原文にたどり着けませんでした。 数値を推測で書かないという方針のため、各社の公式ページで直接ご確認ください。 発送代行(3PL)も同様に、料金体系・対応国・最低利用条件が事業者ごとに異なるため、個社の数値は載せていません。
注意点・つまずきやすい点
料金表に出てこない部分で、費用や手間が発生します。
送れないものがある
日本郵便は、全世界共通で送れないものの例を挙げています。 香水、マニキュア、ヘアトニック、アルコール飲料(いずれもアルコール濃度24%を超えるもの)、スプレー缶、花火・クラッカー、日焼け止め、電子タバコ、モバイルバッテリー、リチウム電池です。
国際航空運送協会(IATA)の『危険物に関する規則』が対象とする物品(航空危険物)については、国際郵便において、郵便物の種類および輸送手段に関わらず送ることができません。(船便扱いでも引受不可となりますのでご注意ください。)
一方で「機器に取り付けられたリチウム電池(一定の条件を満たすものに限ります。)は、国際郵便で差し出すことができます。(一部の国・地域宛に限ります。)」という注記もあります。 カメラやゲーム機のように電池が内蔵された商品は、国際郵便として送れないものと国・地域別の条件を照らして判断することになります。
貴重品については「貴重品はEMSでは送ることが出来ません。EMS以外の小包郵便物や通常郵便物では、郵便種別に応じて、書留または保険付とした場合に限り送ることができます。」と案内されています。 ただし金銭または書類以外の貴重品について、書留とする小形包装物での取扱いは2025年12月31日で終了しています。
梱包は国内より厳重に
日本郵便の送り方ガイドは「大切なものが破損せずに送り先に無事届くためにも、国内の発送と比較して厳重な梱包をすることを心がけてください。」としています。 ダブルカートンなど厚手の段ボール、粘着性の強い布製ガムテープ、緩衝材、ビニール袋が推奨されています。
実務上のインパクトが大きいのは、この一文です。
海外への発送には『こわれもの』『天地無用』の取り扱いがありません。
そのうえで、二重包装にして中で動かないようにし、緩衝材を上下左右に均等に入れることが案内されています。 ほかに2点が挙げられています。 発送用ラベルを開封口にかからないように貼ること、複数の箱をガムテープや紐でひとつにして発送しないことです。 後者の理由は、税関の開封検査で分割されたり、輸送途中でバラバラになることがあるためと説明されています。
意外な落とし穴として、包装材の再利用があります。 牛・豚・鳥やその食肉、野菜、果物の絵が入った箱の再利用には注意が要ります。 禁制品の封入を想起させるため、引き受けできないことがあると案内されています。 スーパーでもらった段ボールをそのまま使うと、ここで止まります。
補償の上限を横に並べる
| サービス | 補償の考え方 |
|---|---|
| EMS | 損害要償額2万円までは無料。その後は2万円ごとに50円の追加料金で引き上げ可能。最高200万円を限度とする実損額を賠償 |
| 国際小包(保険付を除く) | 5kg以下11,160円/5〜10kg15,170円/10〜15kg19,190円/15〜20kg23,200円/20〜25kg27,220円/25〜30kg31,230円 |
| 書留付き通常郵便物 | 6,000円 |
| 小形包装物(現在) | 損害賠償制度の対象に挙げられていない(書留扱いは2025年12月31日で終了) |
| 国際エアパケット | 損害賠償制度の対象に挙げられていない(付くのは記録=国際特定記録) |
| ヤマト運輸 国際宅急便 | 20万円/送状。品物価格が未記載なら1kgあたり26SDR |
保険付にできるのは「航空便の通常郵便物(書状のみ)・国際小包」と案内されています。 最高200万円まで(国により上限が異なる)です。 料金は書状が保険金額2万円まで510円、国際小包が2万円まで400円です。
損害賠償の請求は差出人が行います。 未着・盗取・一部亡失・損傷のいずれも、調査請求または追跡請求が先です。 その結果を受けて手続きに進む流れと案内されています。
返送されたとき、送料は戻るのか
ここは公式の案内が2つあり、ケースによって結論が違います。
- 日本郵便のお知らせ:輸送経路の途絶等により引受け後に送達不能となった国・地域宛の郵便物については、返送し、郵便料金等をお返しする場合があります
- EU宛ての案内:名あて国の税関および郵便事業体の判断による遅延・返送の場合、郵便料金の返還は行いません
つまり「輸送経路が途絶えた場合」と「相手国の税関・郵便事業体の判断で返送された場合」は別扱いです。 返送にかかる費用も起こりうるものとして見込んでおくと、見積もりの誤算が減ります。
返送先・発送元の住所をどうするか
海外発送では、税関告知書や送り状に差出人の住所を書きます。 返送された荷物もその住所に戻ります。
自宅住所を出したくない場合は、住所を借りる方法があります。 詳しくはバーチャルオフィスおすすめ9社の比較と特定商取引法の住所を非公開にする方法で整理しています。 返送品や不在票の受け取り方は郵便物の転送サービスの比較が参考になります。
レゾナンスの料金プランを見る東京と横浜の11拠点。月額990円〜で法人登記にも使えます
なお、住所を借りる場合は契約前の確認が要ります。 「海外からの返送品を受け取れるか」「サイズや個数の上限はあるか」の2点です。 サービスによっては受け取れない荷物の種類が定められています。
よくある質問
発送の直前に出やすい疑問をまとめました。 公式で確認できなかったものは、その旨を書いています。
Q. いま米国に販売品を送るなら、どの方法が現実的ですか?
A. 3つの道があります。 日本郵便の指定郵便局から、関税の事前支払いを済ませてDDP表示で差し出す方法。 ヤマト運輸の国際宅急便を使う方法(HTSコード・材質・用途の英語記載が求められます)。 eBayで売っている場合は、DDP対応のキャリアを使う方法です。 どれが向くかは取扱量と単価で変わるため、条件の合うものを公式ページで確認してお選びください。
Q. 日本郵便の「指定郵便局」はどこで調べられますか?
A. 日本郵便が自社のホームページで指定する郵便局、と案内されています。 最新の一覧は海外あて郵便のお知らせから確認してください。 本記事の調査時点では、一覧ページのURLを確定できていません。
Q. DDPとDDUは何が違いますか?
A. eBayの説明では、DDPは関税・税金がセラー側で処理される配送方式です。 DDUは通関時に発生し、バイヤーに請求される方式とされています。 米国宛てで2,500米ドル未満の取引はDDPが必須です。 DDUを使うとアカウントにDefectが付与される場合があると案内されています。
Q. 小形包装物は本当に追跡が付かないのですか?
A. 公式には「小形包装物は、手紙やはがきと同じ通常郵便物ですので、記録扱いされません。記録が必要な場合は、国際エアパケットをご利用ください。」と案内されています。 書留扱いは2025年12月31日で終了しました。
Q. 国際エアパケットと小形包装物の差額は何ですか?
A. 公式料金表の見出しに「国際エアパケットの料金表(国際特定記録料370円を含む)」と記載されています。 第3地帯・第4地帯の500gで両表を比べると、差額はいずれも370円で一致します。 追跡の有無が、この差に対応しています。
Q. 2kgの荷物で料金が低いのはどれですか(米国宛て)?
A. 2026年9月13日時点の第4地帯の料金は次のとおりです。 小形包装物(航空)4,820円、国際エアパケット5,190円、国際小包(航空)6,700円、EMS7,900円。 ただし米国宛ては差出条件が先に効きます。 金額だけで選べない点にご注意ください。
Q. 船便はまだ使えますか。SAL便はどうなりましたか?
A. 船便は小形包装物・国際小包で選べます。 SAL便は公式ページに「ただいま、こちらの発送方法のお取り扱いを停止しています。」と表示されています。 国際小包のページには「航空便、船便、エコノミー航空(SAL)便の3種類の発送手段が選べます」という記載が残っています。 SALの停止案内とあわせて読む必要があります。
Q. 追跡番号があるのに配達状況が出ないのはなぜですか?
A. 国際エアパケットの注意書きに「名あて国の状況によっては、追跡サービスが提供できない場合があります」「調査請求を行わない国または地域があります」と記載されています。 宛先国側の運用によって、表示が止まることがあります。
Q. 送り状は手書きではだめですか?
A. 公式に「手書きのラベルでは送れません。」と明記されています。 国際郵便マイページサービスでラベルを作成する手順になります。
Q. HSコードを書かないとどうなりますか?
A. 公式には、送信しなかった場合や誤ったコードを送信した場合の影響が案内されています。 通関の遅れ・返送・受取人の過大な関税支払いなどの不利益が発生するおそれがある、という内容です。 あわせて、その場合は郵便料金の返還および損害賠償の請求に応じられないとも記載されています。
Q. 20万円を超える商品を送るときは何が変わりますか?
A. 税関のページでは、税関への輸出申告が必要になると案内されています。 日本郵便や他の通関業者に委任するか、自分で手続きを行うかを選び、配達郵便局の窓口で申し出る流れです。 米国宛ての場合は、関税の事前支払いとは別にこの手続きが必要と日本郵便が注記しています。
Q. 香水やモバイルバッテリー付きの商品は送れますか?
A. 送れないものの例として挙げられています。 香水、アルコール濃度24%を超えるもの、スプレー缶、日焼け止め、電子タバコ、モバイルバッテリー、リチウム電池です。 機器に取り付けられたリチウム電池は、一定の条件を満たすものに限り、一部の国・地域宛に差し出せると注記されています。 個別の可否は国・地域別の条件をご確認ください。
Q. トレーディングカードやフィギュアはどの方法が向きますか?
A. 2kg以下で追跡が欲しい場合、公式の選択肢は国際エアパケットです。 ただし損害賠償制度の対象には挙げられていません。 高額な商品は、EMSや国際小包(保険付)と比べて選ぶことになります。 宛先が米国の場合は、先に差出条件をご確認ください。
Q. 複数の注文をまとめて1箱で送ってもいいですか?
A. 公式ガイドでは、複数の箱をガムテープや紐でひとつにして発送しないよう案内されています。 税関の開封検査で分割されたり、輸送途中でバラバラになることがあるためです。
Q. 荷物が返送されたら送料は戻りますか?
A. ケースによります。 輸送経路の途絶等で送達不能となった場合は「郵便料金等をお返しする場合があります」と案内されています。 一方、EU宛ての案内では、相手国の税関・郵便事業体の判断による返送では郵便料金の返還を行わないと明記されています。
Q. 国ごとの「送れないもの」はどこで調べますか?
A. 日本郵便の「国際郵便として送れないもの」「国・地域別の差出可否」「国際郵便条件表」に分かれています。 全世界共通の禁制品と、国ごとの条件の両方を見る必要があります。
Q. 個人でもFedExやDHLのアカウントは作れますか?
A. 今回の調査では各社公式ページの原文を確認できませんでした。 条件は各社の公式ページでご確認ください。 確認できていない情報をこの記事に載せない方針のため、数値や可否の記載は控えています。
Q. 副業で始めたばかりでも同じ方法で送れますか?
A. 日本郵便の国際郵便は個人でも差し出せます。 一方、UGXは「法人お客さま(個人事業主を含む)」向けで、料金後納契約等の手続きが必要と案内されています。 海外の売上を受け取る口座は屋号付き口座が作れる銀行の比較、送料を含めた代金の回収方法は決済サービスの比較で整理しています。
まとめ
2026年9月13日時点で押さえておきたい点を5つに絞ります。
- 宛先の差出条件を先に確認する。 米国宛ては内容品の価格と種別で、差し出せる郵便局と手続きが変わります
- 小形包装物は現在、追跡が付かない。 追跡が欲しい2kg以下は国際エアパケットが公式の選択肢で、第3・第4地帯の500gでは差額370円でした
- 「国際eパケットライト」は2026年6月1日に「国際エアパケット」へ改称。 早見表は旧名称のままのため読み替えが要ります
- EU 8か国宛ての小口BtoC郵便物には、差出しを控えるよう案内が出ている。 返送されても郵便料金の返還は行わないと明記されています
- 料金表に出ない費用がある。 禁制品手数料、返送コスト、梱包資材、補償の上限を見込んでおくと誤算が減ります
国際配送の条件は改訂が早く、公式ページ側でも名称や案内が混在しています。 数値を使う前に、各リンク先で最新の状態を確認する運用にしてください。
発送元・返送先の住所をどうするかは、発送方法を決める前に片づけておくとスムーズです。 バーチャルオフィスおすすめ9社の比較で、住所の使い方と受け取れる荷物の条件を整理しています。
バーチャルオフィス1の料金を見る月額880円+郵送費用。法人登記と月4回の郵便転送が基本料金に含まれます
参考にした公式ページ(2026年9月13日時点で確認)
- 日本郵便「海外に送る」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/
- 日本郵便「サービス一覧・比較」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/list/
- 日本郵便「国際エアパケット」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/list/delivery/airpacket.html
- 日本郵便「小形包装物」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/list/delivery/small_packing.html
- 日本郵便「EMS」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/list/delivery/ems/
- 日本郵便「損害賠償制度」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/list/damage.html
- 日本郵便「保険付」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/list/option/insurance.html
- 日本郵便「国際郵便の送り方ガイド」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/use/howto/
- 日本郵便「EU加盟国等宛て郵便物に関するHSコード類などの送信について」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/attention/region/europe.html
- 日本郵便「国際郵便として送れないもの」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/attention/restriction/
- 日本郵便「国際小包」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/list/delivery/i_parcel.html
- 日本郵便「SAL」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/list/delivery/sal.html
- 日本郵便「UGX(ゆうグローバルエクスプレス)」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/list/ugx/index.html
- 日本郵便 料金表(通常郵便物・第4地帯) https://www.post.japanpost.jp/send/oversea/charge/list-normal/zone4.html
- 日本郵便 料金表(通常郵便物・第3地帯) https://www.post.japanpost.jp/send/oversea/charge/list-normal/zone3.html
- 日本郵便 料金表(EMS・第4地帯) https://www.post.japanpost.jp/send/oversea/charge/list-ems/zone4.html
- 日本郵便 料金表(国際小包・第4地帯) https://www.post.japanpost.jp/send/oversea/charge/list-parcel/zone4.html
- 日本郵便「国・地域別の差出可否」「お知らせ」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/information/overview.html
- 日本郵便「国際郵便物の差出可否早見表(2026年9月2日現在)」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/information/overview.pdf
- 日本郵便「(続報)米国宛て郵便物の引受再開のお知らせ」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/information/2026/0413_01.html
- 日本郵便「(続報2)米国宛て郵便物の引受再開に関するお知らせ」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/information/2026/0714_01.html
- 日本郵便「(続報3)米国宛て郵便物の引受再開に関するお知らせ」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/information/2026/0717_01.html
- 日本郵便「(続報)【周知】EUの150ユーロ未満免税措置の撤廃について」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/information/2026/0701_01.html
- 日本郵便「EU宛てBtoC荷物をUGXで発送する際の対応について」 https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/information/2026/0803_01.html
- 税関(財務省)「個人輸出通関手続」 https://www.customs.go.jp/tsukan/kojinyusyutsu.htm
- ヤマト運輸「国際宅急便」 https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/customer/send/services/oversea/
- ヤマト運輸「米国向け『国際宅急便』ご利用時の留意事項について」 https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/info/info_250828_1.html
- eBay Japan「米国向け取引におけるDDP発送必須化について」 https://www.ebay.co.jp/ddp-info
- eBay Japan「eBay SpeedPAK」 https://www.ebay.co.jp/speedpak/detail/